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海上千春 インテリアクロス

手の温もりの懐かしさと新しさを併せ持ち、様々なインスピレーションや物語を想起させる布の造形作家、海上千春のテキスタイル。

素材との出会いから始まり、選ばれた素材の中に身を置くことでインスピレーションを得て、形あるものへと変化させてゆく海上千春氏のものづくり。

「空間」と「光」を意識しながら生み出される彼女のテキスタイルは、クロスそのものがインテリアとしても映え、時に素材を通した光の美しさや時間、季節の移ろいに魅せられます。

光が透過する綿ローン生地に、白の麻生地を重ね、部分的にカットしたり重ねたりすることで布の透け感の違いを楽しめる大判のインテリアクロス。
様々な民族の文様をスケッチしてそこからインスピレーションを得て描かれたモチーフは、どこか異国の民の物語が詰まっているよう。

また、人の気配を布の向こうに感じられる透かし窓のようなデザインは、古くから雪見障子などで日本人が取り入れて来た光と影の絶妙なバランスの心地よさを楽しめる一枚で、インテリアにおいても印象的な空間を生み出します。

光の透過する窓際や、のれんのように部屋と部屋の間に、また、パーティションのように間仕切りとして空間の中に吊り下げれば、光の加減で全く違った印象を見せる異素材の重なり合うインテリアクロス。
人の動きや風によって布が揺れ、光の移り変わりによって見せる豊かな表情は、空間に時間や風の流れを感じさせてくれます。